歌ってもいいらしい?理解できません
JASRAC、ニコニコ動画の「歌ってみた」にお墨付き--楽曲利用許諾契約を締結:ニュース - CNET Japan
「ユーザーは、JASRAC管理楽曲を演奏したり、歌ったりした動画を「ニコニコ動画(SP1)」および動画投稿サービス「SMILEVIDEO」に投稿できるようになる」そうだ。
なるほど、これでニコニコ動画に限っては、既存の著作権管理されている楽曲を歌った動画をアップしても問題にならないということで・・・なんか、おかしくね?
著作権管理団体というのは著作権者の権利保護の目的を担っている。
つまり「著作権者の権利を行使したい」と「誰かが著作権に関わる楽曲を使用したい」を橋渡しする管理団体なわけで、著作権に関わる適正な対価の回収代行を行う業務を行う。
使用者>(使用料)>管理団体>(適正な対価)>権利者
という構図が正しい。
しかし、どうだろう?
今回の記事にひっかかることがある。
「契約内容については、ニワンゴがニコニコ動画から得た売り上げの1.875%をJASRACに支払うことで合意」
という部分だ。
上記の理想的な流れは、使用者が「何を」「どうした」という明確さがなければ権利者に適正な対価を支払うことはできない。
だが記事によれば、売上に応じた一定の割合、つまり上前を支払うということだよね?
それって、支払った使用料は正確に権利者に渡されるものなのかい?
もしそうなら「どの楽曲がどのくらい使われ、どのくらい権利者に与えるべき価値を有するのか?」が正確に分析できるってことかい?
ニコニコ動画に関しては、それは正確に分かるとも思えないのだけど。というか絶対に無理だろう。
ゆえに権利者に、対価が支払われることは無いのだと思う。
いや、あったらおかしい。
でも支払うってなに?
しかも1.875%って何?どこから算出された割合なの?
なので結論として、今回の契約は「管理団体のシマを荒らすので、みけじめ料を支払います」って理解でOKかな。
それなら誰にでも理解できる。
あの団体はやっぱり・・・・。
そろそろ法的に明確な解釈を考えるべきだと思う。
著作権侵害は問題だけど、金で解決ってのも理解できない。
しかも権利者に利益の無い解決なんてね。