信頼できるwikiとは?


Wikipediaの問題を改良した実名投稿の「Citizendium」公開

無数の個人の書込みによるWikipediaは情報の信憑性が少々疑問とされていた。しかしながら、黎明期のWikipediaは充分に情報の正確性を保っていたはずだ。それは限られた有志者による完全な善意の書込みであったためで、Wikipediaの普及が情報の正確さを薄めてしまったと言える・・・のかなぁ。
限られた多数の善意が、無数の莫大な悪意によって歪められる構造はとても分かりやすい。しかしWikipediaの問題点はそこではなく、集団における常識がすべて正しいものではないことにあると思う。
つまり情報の一般化に伴う誤情報の蔓延・・・間違った常識というやつが、Wikipediaには反映されやすい。そのため議論に持ち込まれるケースも多いわけだが、無数のユーザーの集合知として考えると多数の持つ情報が(間違いだとしても)常識化することはいたし方ない。
そうするとWikipediaは「集合知」というより「集団知」と呼ぶべきなのかもしれない。
では「信頼性の高いネット百科事典を作るためのプロジェクト「Citizendium」」が問題を解決しているのだろうか?少々疑問を感じざるを得ない。実名であろうとなかろうと「集団知」=情報の正確さを表さないかぎり、もう少し超えるハードルが必要であろうと。