Web 3.0(笑)

[独占単独インタビュー]ティム・オライリーが語る「Web 3.0」とは? | Web担当者Forum

まぁWeb 3.0なんてこと云ってる人はアホちゃうか?と以前から思っていたけど、あらためてティム・オライリーがWeb 3.0を一笑したところを見ると、やっぱり間違いではなかったようだ。
当たり前のことだけど、ここで重要なのは決してオライリーWeb2.0を発見した人ではないこと。
オライリーが提唱したことは、Web2.0という言葉というかコピーを発明(!)して、WEB上のムーブメントをグルリと大きく囲ってしまったこと。つまり、彼は優秀なコピーライターであったに過ぎない(いや、研究家として素晴らしいと思うけどよ)
Web2.0とは、少なくともWEB上のムーブメントをひとことで語るにはとっても便利な言葉だ。WEBが急速に普及し、ビジネスの在り方が劇的に変化していったこの数年をしても、この2〜3年程度の間に「なんか、違うことが起きてるよね?でも、どう違うか説明しにくいよね」というイライラを一気に解消してくれる特効薬であったわけ。Web2.0の効果はアッチとコッチの境目を、ちょっと引いてみましょう、という程度しかない。
きっとここ数年のWEBの現象を、陳腐な才能しか無い3流コピーライターなら「WEBルネッサンス」とか「ネットレボリューション」とか、お寒いコピーでまとめたであろう。そこを、オライリーWeb2.0という絶妙な言葉でトスを投げてくれたのだからで、Web3.0とかWeb2.2とか明後日の方向のことを云うと笑うしかないわけである。だって、彼は決してWEBのバージョンが上がったなんて話もしてなければ、バージョンアップの話をしているわけではないのだから。
Web2.0というトスを正しく受け取った企業は、目の覚めるようなアタックを打ち込めた。
彼の仕事の成果はそこにあって、Web3.0探しは論外なわけである。
ただWeb2.0という言葉は絶妙なジョークだと思えた(言葉の真意とは異なるかもしれないけど)
ネットなりパソコンなりのITに触れたものにとって、2.0とは機能アップ的な印象よりも、新しいバージョンが出始め頃の不安定さを連想する。MSしかりアドビ製品しかり・・・某OSだって、バージョンが上がるたびに膨大なパッチを必要とするわけで。バージョンアップ=不安定なアプリとまた付き合うのかよ〜と、毎回うんざりしつつ「どこが変わったのか?」よく分からない経験を思い出す。
なんか2.0になることで、Webが変わったけど、誰もどこが変わったかよく分かんないね、というオチだと。
結局Web2.0とは優れたコピーであったという結論になっちゃうので、明確な定義付けも無意味なのだと思う。